2017年1月13日金曜日

映画「この世界の片隅に」が最高だった件



2017年1月15日更新
キングスグレイブに引き続き、ブログに書き起こしておきたい映画を鑑賞したので記事にします。

巷で話題になっている、「この世界の片隅に」を観てきました。話題にはなるけれど上映館が少ない映画だったのですが、ようやく上映館も増えてきました。(上記リンクで上映館が確認できます)

感想
当方、偽善とか爽やかすぎる青春とか泣かせにかかる感動モノとか大っ嫌いな人間ですが、この作品は心に響きました。
老若男女問わず多くの人にオススメできる作品です。
戦争という状況においても、人生の素晴らしさや人間の温かみを感じられる作品で、観終わった後に、温かさ、悲しさ、感動が入り混じったどう表現したらよいかわからない感情を抱きました。間違いなく、観て良かったと思える映画です。

詳細
戦争という状況を、誇張も過小もせずに描き、なおかつすずと秀作の恋愛模様を主軸においたストーリーがとても良いです。ストーリー後半の「この世界の片隅に」というセリフが出る場面では泣きそうになりました。

またキャストも良く、特にのんさんの演技がとてもマッチしていました。全般的にみんな上手だと思います。

戦争映画というと、戦争の悲惨さばかりを取り上げる教育的内容のものが多い印象がありますが、人々の日常を描いた作品として十分楽しめるものになっています。
 戦争と言っても常に悲惨だったわけでもなく、その中でささやかな楽しみや幸せを感じながら人々が日常生活を送っている模様が描かれているのが良いです。
かと言って、楽観的すぎるわけでもなく、空襲の凄惨さや、放射能の影響が暗に語られる場面など、戦争の影響を伝える場面も入っています。
 
また登場人物にこれと言った悪人がいないのに、楽しめる作品になっているところも良いです。(てっきりすずがお嫁に行って、いじめられる話かと思ってました。)癖のあるキャラも居ますが、みんな良い人たちで、安心して観ていられる映画だと感じます。
戦争という巨悪があるとは言え、悪人を出さずに楽しめる作品に仕上げるのはとても難しいことだと思うので、この技量は素晴らしいと思いました。

戦争という題材を扱いながら、泣かせにかかる作品ではなく、どこか人生賛歌的なものを感じる良作だと感じました。更に上映館が増えて、多くの人に観てもらいたい作品です。

(アホっぽい感想ですが、すずが教えてもらったレシピをノートにして、料理する場面がありますが、クックパッドもない時代に人々でレシピを教えあってそれが広がっていくのはすごいと思いました。ネットがない時代とかみんなどうやってたんだろう。と思うことって結構ありますよね。)

この映画を見て、「原爆に遭った少女の話」というWeb漫画を思い出しました。
こちらも戦争中の日常生活について書かれており、とても良くできていると思います。この作品を読んでいたから、「この世界の片隅に」の世界に馴染みやすかったのかもしれません。

という感想を抱いたのですが、この映画のレビューとして下記サイトがとても良く書かれているので勝手ながらリンクを貼らせていただきます。
【感想】映画「この世界の片隅に」は2016年アニメ映画の大本命だった【ネタバレ】
http://ohrmsk.hateblo.jp/entry/konosekainokatasumini.com
ちなみに、君の名は。に関してもこのサイト管理人と近い感想を抱きました。

この映画、初見でも十分楽しめますが、方言や当時の言葉が多く、細かい意味がわからなかったり、伏線もかなり張り巡らされているので、1回で全てを理解するのは難しいです。
映画を観たあとで、下記の記事を読むと伏線や細かい内容が分かってとても良いです。映画を観たら必読です。
【ネタバレ有】『この世界の片隅に』の感想とあらすじ・伏線を徹底解説!/2016年No.1の最高の名作でした!
http://blog.imalive7799.com/entry/KonoSekainoKatasumini-201611 

そしてさらに、原作漫画を読んで、下記記事のネタバレレビューも読むと、より深く理解できて良いです。この記事も必読です。
映画『この世界の片隅に』描かなかったことの大切さ(ネタバレなし感想+ネタバレレビュー)
https://kagehinata-movie.com/thecorneroftheworld/